
みなさん、こんにちは。
五反田明駿です。
Webマーケティングや営業支援に加え、
AI活用スクール「AcademyAI」を運営しています。
本日は、顧客アンケートの自由回答をAIで整理し、
改善案につなげる手順をお話しします。
アンケートを集めたものの、回答を読み切れず、
「参考になりました」で止まっていないでしょうか。
AIは回答を分類する補助に使えます。
ただし、分類結果をそのまま顧客の総意とみなしたり、
施策を自動で決めさせたりはしません。
声を見落とさず、次に確かめることを決める。
そのための使い方を紹介します。
結論|AIには整理を任せ、判断は人が行う
AIに任せるのは、回答の仮分類、似た意見の整理、
追加で読みたい回答の抽出までです。
何を優先するか、どんな変更をするかは、
回答の原文や事業の状況を確かめて人が決めます。
回答数の多さだけで、重要度を決めないことも大切です。
AIでアンケートを分析する5ステップ
1|分析の目的を一つに絞る
最初に「何を決めるための分析か」を定めます。
たとえば、購入後アンケートなら、
初回利用で迷う点を見つける、などです。
満足度を上げる、商品を改善する、解約を減らす、
と目的を広げすぎると、分類も結論もぼやけます。
今回の回答から決めたいことを一つ書き出します。
2|回答を整え、入力してよいデータか確認する

空欄や重複を整理し、質問文と回答の対応が
分かる形にします。氏名、連絡先、注文番号など、
分析に不要な情報は取り除けるか確認してください。
匿名化したつもりでも、回答の細部から個人を
推測できる場合があります。利用するAIサービスの条件と、
会社の情報管理ルールを確認し、許可された環境だけで扱う。
判断できない場合は、実データを入力しません。
回答を分析用の短い番号に置き換えると、
分類結果を原文へ戻して確認しやすくなります。
番号と顧客を結びつける表は、必要な担当者だけが
管理できる場所に分けて保管します。
3|AIに分類の基準と出力形式を指定する
「要約して」だけではなく、目的、分類候補、
迷ったときの扱い、出力形式を伝えます。
最初から分類名を細かくしすぎず、
大きなテーマから始めると確認しやすくなります。
以下は、初回利用後アンケートの自由回答です。
目的は「初回利用で迷う点を見つけること」です。
回答を「操作方法」「説明不足」「期待との違い」
「要確認」「該当なし」に仮分類してください。
一つの回答に複数の論点があれば複数付けてください。
各回答について、分類、判断理由、確信度を表で示し、
判断できない場合は「要確認」としてください。
最後に、分類ごとの件数と、原文で確認すべき回答番号を
示してください。回答にない内容は補わないでください。
分類候補は、実際の質問や業務に合わせて調整します。
上の指示文は使い始めるための例であり、
どのアンケートにもそのまま当てはまる正解ではありません。
4|分類結果を原文と照らして直す

AIの分類表を、元の回答番号と一つずつ照らします。
皮肉、複数の意見が混ざった回答、例外的な要望は、
誤分類や見落としが起きやすいところです。
分類の定義を変えたときは、同じ回答をもう一度確認し、
変更前後で結果がどう変わったかを残します。
件数だけを採用せず、代表例と反対の例も読むと、
回答の幅をつかみやすくなります。
回答が少ない場合や、設問の条件が異なる場合は、
割合や全顧客の傾向のように言い換えないでください。
アンケートに答えた人の範囲で見つかった声として扱います。
5|改善案を小さく試し、結果を記録する
複数の意見を、すぐ大きな変更へつなげず、
「誰の、どの場面の、どんな困りごとか」を確認します。
そのうえで、手間や影響範囲を見ながら、
まず確かめる改善案を一つ選びます。
たとえば説明が分かりにくいという声があれば、
案内文を一か所だけ直し、同じ質問が減るかを確認する。
これは施策の考え方を示す架空例です。
効果が出ると決まっているわけではありません。
実施前に、対象期間、見る数字、担当者を決めます。
結果が変わらない場合も記録し、別の原因を探します。
アンケートの分類件数だけを、施策の成功指標にはしません。
分析で起きやすい3つの失敗
- 分類名を先に決めつける:予想外の声を無理に既存分類へ入れず、「その他」「要確認」を残す。
- 件数を顧客全体の意見とみなす:回答者の属性や回答率を確認し、言える範囲を超えて一般化しない。
- AIの要約だけ読んで原文を見ない:代表例と例外を原文で確かめ、結論の根拠を残す。
まずは少ない回答で手順を確かめる

初回から過去の回答すべてを投入する必要はありません。
社内ルールに沿った小さな範囲で試し、
分類のずれ、確認にかかった手間、
改善案へつながる情報が得られたかを見ます。
問題があれば分類基準や指示文を直し、
もう一度同じ条件で確かめます。
AIを使う目的は、見栄えのよい分析表を作ることではなく、
顧客の声を確認し、次の改善を判断しやすくすることです。
まとめ
アンケート分析では、①目的を絞る ②入力データを確認する
③分類基準を指示する ④原文と照らす ⑤小さく改善を試す、
の順に進めます。
AIは自由回答を見渡す補助になりますが、
回答者の背景や事業上の優先順位までは決められません。
まずは許可された少量の回答で分類を試し、
原文を人が確認する工程を残してください。
運用する際は、入力してよい情報、確認する担当者、
改善結果の記録方法を先に決めておくと、
分析を次の仕事へつなげやすくなります。
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